ここでは、リチウムイオンバッテリーの寿命や劣化、安全に使用するための取り扱い方法を説明します。
■ リチウムイオンバッテリーの寿命と劣化について
リチウムイオンバッテリーの劣化は有寿命部品であり年数であれば 2 年から 3 年、充電の回数であれば 300 回から 500 回が寿命の目安とされています。ここでの寿命とはリチウムイオンバッテリーを 100 % まで充電した際の容量が新品と比較して 50 % 以下になる、あるいはリチウムイオンバッテリーが膨張するなどリチウムイオンバッテリーが使用できなくなることを指します。
また、リチウムイオンバッテリーは使用の有無にかかわらず時間が経過すると劣化をします。目安として 1 年間で 100 % に充電した際の容量が 70 % 程度まで減少する場合があります。
ただし、動作環境や使用状況によってはより短期間でリチウムイオンバッテリーの劣化が進行し、リチウムイオンバッテリーが使用できなくなる場合があります。
■ リチウムイオンバッテリーの取り扱いについて
リチウムイオンバッテリーは以下の注意点を守り、正しく使用してください。
取り扱いを誤ると、リチウムイオンバッテリーが使用できなくなったり、漏電、発熱、破裂、発火の原因となる可能性があります。
- 製品に付属するマニュアルや取扱説明書に従い正しく使用する。
- 初めて製品を使用する場合は充電が 100 % になってから使用を開始する。
- 自動車のダッシュボードの上や窓際などの直射日光が当たる場所で使用したり、置いたりしない。
- 冷蔵庫など低温になる場所で使用したり、置いたりしない。
- 炎天下の車内や暖房器具などの熱源の近くで使用したり、置いたりしない。
- 水やジュースなどの液体で濡らさない。
- 指定された AC アダプターや電源ケーブルを使用する。
- 火の中に投入したり、ホットプレートやドライヤーなどで加熱したりしない。
- 電子レンジや高圧容器に入れて加熱しない。
- クリップやコイン、鍵などの金属製品と一緒に、持ち運んだり、保管したりしない。
- プラス端子とマイナス端子をショートさせない。
- 落下や投げつけるなどで衝撃を与えない。
- 釘を刺す、ハンマーで叩くなどでキズをつけない。
- 充電や放電中に可燃物を載せたり覆ったりしない。
- 分解や改造をしない。
- 使用時、充電時、保管時に異臭や発熱、変色、変形、液漏れなどの異常が発生した場合は、火気、可燃物から遠ざけて使用を中止する。
- 完全に放電された状態で保管しない。
- タブレットやスマートフォンなどリチウムイオンバッテリーが内蔵された製品は充電をしながらの使用はしない。
- タブレットやスマートフォンなどリチウムイオンバッテリーが内蔵された製品は充電が 100% になったら充電用ケーブルを取り外して充電を中止する。